ブログトップ | ログイン
わくわく挿絵帖
sashieari.exblog.jp
東宝時代劇
 
東宝時代劇_b0185193_1333116.jpg


 ぼくらの世代、時代劇映画といえば東映と大映ですが、東宝も「若大将」と「無責任」シリーズだけではなく、時代劇も作っていました。(この場合、黒澤明作品以外という意味)

 東宝には稲垣浩という大作時代劇を手掛けることの出来る監督と、大掛かりなセット作りが得意なスタッフ、そして特撮の名人円谷英二がいたのが他の映画会社を圧倒していました。
 
 それは東宝版「忠臣蔵」を見れば分かります。冒頭の松の廊下のセットは、これ以上のモノは不可能と思われるくらい素晴らしい出来です。クライマックスでは雪景色の江戸の町を大きいスケールで再現しています。

 東映と大映のセットは歌舞伎の書き割りの延長線上にあるのに対し、東宝は唯一ハリウッドを意識していました。

 「大阪城物語」と「大龍巻」での大阪城の雄姿はこれもまた見事な再現でした。そしてラストはゴジラ映画のように、炎上し破壊してみせます。

 このスケールは、今となっては夢物語というしかありません。

東宝時代劇_b0185193_1343451.jpg

by arihideharu | 2010-05-12 15:32 | 映画・演劇
<< 読字障害 連載小説「四十八人目の忠臣」 >>