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わくわく挿絵帖
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梟の城
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 時代小説を読み始めたのは、司馬遼太郎の「梟の城」が最初でした。ぼくは浪人中で、アパートの向かいの部屋に住んでいた、司法試験を目指していた背の高い男の勧めでした。勿論、夢中になって読みました。この小説は二度映画化され、一本は篠田正浩監督によるもので、これは公開時映画館で見ました。もう一本は工藤栄一監督で、氏の作品とは知らずに昔テレビで見ました。しかし、忍者映画にしてはスピード感に欠けた大友柳太朗扮する忍者の殺陣とストーリー展開が退屈になり、途中でやめた覚えがありす。最近DVDが出ているのを知り、早速取り寄せました。それには工藤栄一が監督しているのもありますがシナリオに池田一朗(隆慶一郎)の名があったのを見つけたからです。

 映画は昔の記憶ほど凡作といったものではなく、大友柳太朗も頑張って動いています。唸らせるシーンも沢山あります。しかし、この映画は低予算で作られたのでしょう、安土桃山時代特有な豪華さがありません。

 この当時東映はほかにも忍者映画を作っていましたが、町並みのオープンセットを「遠山の金さん」が出てきそうなヤツを使い廻しをする無神経さがあり、興ざめしました覚えがあります。さすがにこの映画にはそれがないのが救いです。

 ぼくが工藤栄一監督作品に出会ったのはやはり浪人中で、深夜映画で「十三人の刺客」と「大殺陣」を一緒に見たのが最初でした。その時の強烈な印象は今でも覚えています。調べてみると日本映画の金字塔「十三人の刺客」と「梟の城」は同じ1963年に作られています。「梟の城」が先です。おそらくこのあと何かが変わったのでしょう。「十三人の刺客」には片岡千恵蔵や嵐寛寿郎も出ています。豪華キャストです。セットも大掛かりで、お金が掛かっています。シナリオはあの池上金男(池宮彰一郎)です。

 大正12年生まれの同い年の隆慶一郎と池宮彰一郎がその後小説の世界に入り活躍したのはつい最近のことであり、ぼくには何だかおとぎ話のようです。

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by arihideharu | 2010-08-07 05:38 | 映画・演劇 | Comments(0)
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