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わくわく挿絵帖
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日常化された悲劇
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 震災以来、気が落ち着かず毎日していた散歩も2週間余り休んでしまいました。
数日前から再開しましたが、やはりもとの調子には戻りません。

 去年から赤旗日曜版で連載小説「蕣花咲く」作:梶よう子で挿絵を描かせてもらっています。この小説は変化朝顔(変わり咲きの朝顔)をめぐる見事な推理小説仕立てのお話ですが、時代の背景と筋立てに安政の大地震が大きく絡みます。

 時代小説には地震や火事がよく出てきます。何度も繰り返されてきた事実があるからですが、ところがどっこい江戸の街は惨状とは別に、直後から得体の知れない生き物のように街の再生が始まります。そして、悲劇は日常化していきます。

 この日常化された悲劇を小説や芝居、浮き世絵は追体験するように何度も取り上げます。それによって、見るものは慰撫されたのでしょう。また一方で、我々の文化は諧謔的表現で笑い飛ばすことも忘れませんでした。

 思えば我々の文化の中心には幾多の災害が真ん中にドンとあることが今さらながら感じる次第です…。

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by arihideharu | 2011-03-30 13:11 | 暮らし | Comments(0)
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