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わくわく挿絵帖
sashieari.exblog.jp
斜視
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 今では子供もが3人いるので、入学式や卒業式・PTAと学校へ行くことがあります。その都度ぼくは、学校との相性が悪かったことを思い出します。セレモニーでの校長先生などのお話しを聞いているとき失礼なことですが、どんなに集中しようとしても眠くなってしまいます。

 子供のころを思い出すと、ぼくはおそらく今で言う学習障害で、読むことと書くことが鬼のように出来ませんでした。おまけにじっと座っていられなくって、小学生のときは良く注意されました。それに加え、黒板を良く見ようとすると眼球が内側に寄ってきました。いわゆる斜視です。

 今ではあまり見かけなくなった障害です。おそらく治療法が確立されたのでしょう。昔は良く見かけました。

 中学生のときです。空き時間に大勢で体育館で遊んでいました。その多くは鬼ごっこのようなことをしてかなり盛り上がっていました。そのとき突然、停止せよの号令が響きます。壮年の同学年他クラス担任の男教師の声です。

 我々は並ばされて叱られることになりました。理由は昔のことで忘れてしまいましたが、やってはいけない時間帯だったとか、危険行為があったとかそういうことだったと思います。

 ぼくは叱られる準備、すなわち先生の顔を注視しました。すると右目が内側に強く寄ってくるのが分かります。像が二重に見えてくるのです。ぼくは眼球をコントロールしようとしました。

 その時です。

 「どこを見ているんだ!」

 鬼の形相で鉄拳が飛んできました。

 彼はカリスマ性のある、生徒にも父兄にも人気のある颯爽とした先生でした。

 ぼくは呆然と立ちすくみながら、傷ついた心で「所詮、教師の正義など、こんなものだ」このことは一生忘れないだろうなと考えていました。

 その後ぼくは、人の顔をしっかり見て話しをすることの出来ない若者になっていきました。勿論、女の子にニッコリ笑って話し掛けるなど論外でした。


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by arihideharu | 2011-06-09 17:22 | 思い出 | Comments(1)
Commented by のはらゆうこ at 2011-06-19 07:24 x
こんにちは。時々寄せてもらっています。
わたしも人には気づかれない程度ですが左目に軽い斜視があり
疲れていたりすると左目だけ焦点が外へ外へとずれてしまいます。
そのせいでいやな目にあったことはないのですが、学校という制度
には親和性の低いこどもでした(笑)ので共感できます。
市川雷蔵も! 大好きですので結構映画は観ているつもりでした
が、「昨日消えた男」は未見です。今度借りてみようと思います。
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