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わくわく挿絵帖
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さて、どうしたものか?
 
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 つねづね和服を着て過ごしたいと思っていますが、これがなかなか難しいのです。

 問題が二つほどあります。一つは袖口と裾が、現代生活に少々ジャマだということです。しかし、それは袖を筒袖や丸袖にしたり、足さばきはカルサンのような袴にすれば解決します。

 あともう一つは難問です。それは着物は目立つということです。ぼくのように地味に生きてる人間にはかなりハードルが高いのです。近頃は若い女性も小粋に着物を楽しんでいる姿を見かけますが、男は難しい。

 着流しはきっちり着ないと寝巻のように見えるし、袴姿はうっかりすると龍馬かぶれか、おっさんだと一昔前の右翼にも見える。

 さて、どうしたものか?

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by arihideharu | 2010-05-27 17:52 | 暮らし | Comments(0)
池波正太郎とヘミングウエイ
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 「池波正太郎の世界」という雑誌があります。丁寧な作りで見ていて楽しい読み物です。ぼくはその中で秋山小兵衛や梅安先生のイラストを描いています。

 池波正太郎の小説はぼくにとって特別な存在です。それは20代の自分がナニモノでもなかった時代、夏になると何度も繰り返して読んだ思い出があるからです。 

 多くは市営プールのプールサイドで本を開きました。こういうときは出来るだけ長編やシリーズものが合います。ぼくの贔屓は「剣客商売」でした。 

 同時期、もう一つ贔屓の長編がありました。それは、ヘミングウエイの「海流の中の島々」です。 二つともハードボイルドと呼ばれる男の世界の話しです。一方の主人公は剣士で、もう一方は画家です。二人とも老境に入っています。男の成長と老いを問うているのが共通点です。
 
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 今、あの暑いプールサイドでの読書を思い浮かべると、永遠に続く老境がそこにあり、そしてそれがこの世の最高の幸福と思えてきます。
by arihideharu | 2010-05-21 01:30 | 読書 | Comments(0)
読字障害
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 麻生元総理が漢字の読み違いから、世間から白い目で見られたのは記憶に新しいですが、そのことを養老孟司先生が、あれは知能の問題ではなく「読字障害」というリッパな病気だと、雑誌に書いたことがありました。その記事を目にとめた妻が、「あなた、これぢゃないの!」とぼくに言います。 確かに日頃ぼくは誤った漢字の読み方や語句をよく使い、妻から指摘されます。

 思えばぼくは学校生活の中で国語は常に苦労し、辛うじて成績は「3」をとる程度でした。特に漢字の意味は分かるのですが、声に出して読むことと書くことが出来ませんでした。それは今でも尾をひいています。

 しかし国語や本が嫌いになることはありませんでした。理由は、当時(小学生時)流行り始めた週刊漫画誌や良質な挿絵入りの子供向け読本がいっぱいあったからです。

 岩田専太郎・小松崎茂・伊藤彦造・山口将吉郎などなど。戦前からの絵師が描いていました。彼らは江戸以来の町絵師の系譜の中に入り、筆力は並大抵のものではありません。彼らの挿絵が読書を大きく後押ししていました。

 そういえば、あの麻生さんも絵入りの本が大好きでしたネ。

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by arihideharu | 2010-05-17 20:55 | 挿絵 | Comments(0)
東宝時代劇
 
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 ぼくらの世代、時代劇映画といえば東映と大映ですが、東宝も「若大将」と「無責任」シリーズだけではなく、時代劇も作っていました。(この場合、黒澤明作品以外という意味)

 東宝には稲垣浩という大作時代劇を手掛けることの出来る監督と、大掛かりなセット作りが得意なスタッフ、そして特撮の名人円谷英二がいたのが他の映画会社を圧倒していました。
 
 それは東宝版「忠臣蔵」を見れば分かります。冒頭の松の廊下のセットは、これ以上のモノは不可能と思われるくらい素晴らしい出来です。クライマックスでは雪景色の江戸の町を大きいスケールで再現しています。

 東映と大映のセットは歌舞伎の書き割りの延長線上にあるのに対し、東宝は唯一ハリウッドを意識していました。

 「大阪城物語」と「大龍巻」での大阪城の雄姿はこれもまた見事な再現でした。そしてラストはゴジラ映画のように、炎上し破壊してみせます。

 このスケールは、今となっては夢物語というしかありません。

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by arihideharu | 2010-05-12 15:32 | 映画・演劇 | Comments(3)
連載小説「四十八人目の忠臣」
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 いよいよ、5月17日から毎日新聞で諸田玲子さんの連載小説「四十八人目の忠臣」が始まります。「忠臣蔵」を素材にした物語です。ぼくは挿絵を担当します。

 今回は取材にも同行し、ネタの仕込みの現場に立ち会うという貴重な体験をしました。

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 それは去年の秋でした。多分、諸田さんは新幹線に乗るまで、新しい小説について白紙状態だったと思います。それが、赤穂に近づくにつれて頭脳が動き始め、到着し取材し始めると加速して行くようでした。そして、一泊し帰る頃には急速に詰め込まれた知識が加熱し、創作の歯車が回りだしているのが、側にいるとよく分かります。

その過程はまるで受験生のような刻苦ぶりだなと、ぼくは思いました。しかし、深刻さはなく、むしろ楽しんでいるのが不思議なくらいです。

 おそらく、この童女のような小説家はこんな綱渡りのようなことをヒョウヒョウと何度もこなし、前へグングン進んで来たのだと彼女を見ながら、ぼくは感じていました。
by arihideharu | 2010-05-08 03:22 | 読書 | Comments(0)