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わくわく挿絵帖
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近衛十四郎の殺陣
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 ぼくが映画雑誌を愛読していたころ、時々チャンバラスター殺陣上手ランキングという企画をやっていたました。すると決まって、阪東妻三郎や大河内伝治郎をおさえ1位は三船敏郎でした。ほとんどが戦後育ちの評論家や映画人が投票するのですから当然の結果といえました。

 そのランキングでいつも上位に顔を出す役者で、ぼくにとって意外な役者が一人いました。近衛十四郎です。ぼくはその度に(?)でした。

 というのは、ぼくは近衛十四郎の映画を見たことがなかったからです。あの有名なテレビ時代劇「素浪人 月影兵庫」もあまり見た覚えがありませんでした。

 その後も近衛十四郎主演の映画やテレビ作品をきっちり見る機会がありませんでした。

 そして数年前、作家の宮本昌孝さんと会食した際、この話題がでました。氏もまた近衛十四郎の殺陣を絶賛するひとりでした。勿論、その時もぼくは(?)でした。

 これはこういうことに似ています。いくら「イチロー」のバッティングが素晴らしいから見ろと言われても、その時のマリナーズの試合っぷりが面白くなければ「イチロー」の打席を熱をもって見ることは出来ません。
 
 実は、ぼくは何度となく近衛十四郎主演の映画を見ようとしましたが、残念ながら面白い映画にあたらず途中で見るのを放棄していました。

 しかし、やっと面白い映画に当たりました。たまたま見た、監督・山内鉄也、脚本・高田宏治 「忍者狩り」です。これは素晴らしいチャンバラ映画でした。

 さて、肝心の殺陣ですが、確かに上手です。多分、系統からいったら「三船敏郎型」です。そして映画は「黒澤明型」でした。

 ぼくには近衛十四郎の殺陣を見るたのしみが残っているようです。

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by arihideharu | 2010-06-25 01:55 | 映画・演劇 | Comments(0)
「四十八人目の忠臣」(2)
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 毎日新聞の連載小説「四十八人目の忠臣」が23回目に入りました。諸田さんらしい色っぽい導入部と仕掛け、スピード感と共に読む者を引き込みます。

 また、冒頭から浅野家藩主長矩が男色家であることが明らかにされます。これは東京での下調べでも赤穂での取材でも、研究者の間では共通認識としているのを、諸田さんの取材にくっ付いて行ったぼくは驚きました。

 さてこれをどう料理するか、興味津々でした。さすがにプロですね。見事というしかありません。

 時代考証家の稲垣史生は衆道は弘法大師が唐から持ち帰り、僧侶から平安貴族の間に広まり、やがて武家に伝播し、江戸時代には一般化したと書いています。そして衆道は武士道と密接な関係があるともしています。

 主人公の「きよ」は長矩の正室「阿久里」つきの女中、その恋人の磯貝十郎左衛門は長矩の寵童上がりの家臣。この恋いわばご法度、さてどうなるか。

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by arihideharu | 2010-06-11 18:12 | 読書 | Comments(0)
東映時代劇
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 深夜、「江戸の悪太郎」という古い東映時代劇を見ました。監督はマキノ雅弘、主演は大友柳太朗、1959年度作品です。マキノ雅弘は、ぼくの大好きな監督であり娯楽映画の巨匠です。また、大友柳太朗は生きている「武者絵」といえるほど立派な顔と躰をもった役者で、ぼくが初めてファンになったチャンバラスターです。

 見終わってホッとしました。最後までイッキに見た東映時代劇は久しぶりだったからです。

 実は東映時代劇はハズレが多いのです。公開当時はドル箱だった作品のなかで、今見ても面白いと思うものは意外と多くありません。ただ、お金の掛かったセットと、いま探してもない日本の風景がフィルムに残っているので出来るだけ見ておこうと考えています。
 
 東映時代劇は大衆演劇に似ています。見る方も作る方も演技や演出といったものに完成度も芸術性も求めない、言わば外連(けれん)の世界です。それはそれで映画の王道かもしれません。

 東映には名女優がいないと言われました。チャンバラと外連(けれん)を看板にした映画には女優の名演技はジャマだったのかもしれません。

 女優陣には小村雪岱の絵から抜け出たような美しい「千原しのぶ」などもいたのに惜しい限りです。

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by arihideharu | 2010-06-03 02:22 | 映画・演劇 | Comments(0)