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わくわく挿絵帖
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映画「ウォール・ストリート」
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 映画「ウォール・ストリート」を妻と見終わって、ぼくは「面白かった?」と聞きました。妻は首を二度横に振りました。「どこが面白くなかった?」とさらに聞くと「マイケル・ダグラスが何をしたいのか分からない」と答えました。ぼくも「その通り」と思いました。しかし、妻と違いぼくはかなり面白いと思いました。

 映画「ソーシャル・ネットワーク」が天才的青年を通して描いた社会派ドラマなら「ウォール・ストリート」は天才的中年ギャンブラーを通して描く社会派ドラマで、両者は良く似た構図に見えます。しかし「ソーシャル・ネットワーク」は最後まで緊張の糸が切れずに終わりますが、「ウォール・ストリート」はチャーリー・シーンが登場するあたりから緊張の糸がゆるゆるで、思わず苦笑いです。

 ところが、ぼくはこのゆるゆる感が途中から奇妙な快感に思えてきました。主人公(マイケル・ダグラス)が株屋という名のギャンブラーですから、命がけの勝負をし、やられたらやり返す、それもイカサマを使って。これが主な筋立てです。

 この複雑不可解な現代社会を単純なカウボーイ映画のようにして片付けてしまう、この明るさと雑さが、この映画の最大のとりえです。見終わったあと、ぼくはかつて植木等やフランキー堺が出た映画の中にこんな快感を覚えたの映画があったことを思い出していました。それはエンドロールにながされる青空とレゲエ風の歌のせいかもしれませんが。

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by arihideharu | 2011-02-28 19:35 | 映画・演劇 | Comments(0)
「これほど面白いアメリカ映画はいつ以来だろう?」
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 公開中の映画「アンストッパブル」と「ソーシャル・ネットワーク」を見ました。

 「アンストッパブル」は乗り物を使ったパニック映画で、最初から最後まで一気に楽しめる映画でした。とは言え、こういう映画は決められた型があるようで、スタート5分で結末や過程がうっすら見えてきます。したがって、先日のサッカーアジアカップ戦を見るようなドキドキ感にはほど遠く、練習試合を見ている感じで終わります。

 一方「ソーシャル・ネットワーク」はかなりのドキドキ感がある良質な青春映画です。しかも、主人公は天才という設定。古くは「モンパルナスの灯」あるいは「アマデウス」「グッド・ウィル・ハンティング」などの名作を連想させます。只それらより圧倒的に優れている点があります。それは主人公がいま実在し、物語もほぼ現在進行中の出来事を扱っていて、フィクションでありながら現実との境目が希薄という仕掛けです。

 映画の楽しさの一つには見ているうちに主人公と一体となり恋や冒険をし、時には映画の中で歌ったり踊ったりするところにあります。しかしこの映画は主人公が天才という異常人ですから、感情移入し共感を持ちつつもどこかに違和感があり一体とはなりかねます。どうもこの一体となれない主人公との距離の不安定さがこの映画の最大の魅力と思われます。多分、一体となれないもどかしさが、我々一人ひとりの現実と似ているせいかと思われます。誰もが自分に違和感を持ちながら生きていると考えるからです。そしてまた、この主人公のように暴言を吐いたり、嘘をついたり、人を裏切ったりそれら総てが日常そのものだからでしょう。

 見終わったあと、「これほど面白いアメリカ映画はいつ以来だろう?」とぼんやり考えていました。


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by arihideharu | 2011-02-07 01:00 | 映画・演劇 | Comments(0)