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わくわく挿絵帖
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円いちゃぶ台
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 ぼくは密かに、昭和の一家団欒をあらわす円いちゃぶ台は、映像世界が作りだしたフィクションではないかと疑っています。
 確かに小津映画は勿論、記録映像にも散見出来るので、戦前戦後使われていたのは間違いありません。

 理由はいくつかあります。
 高校生の頃、美術部の部室に直径70センチ前後の骨董に属する円いテーブルがありました。
 白い布をしき、花を生けた花瓶やリンゴを置くと、セザンヌのモチーフのようになり、部員のお気に入りでしたが、いざお茶や弁当に使おうとすると、見た目より狭く、えらく使い勝手が悪かった思い出があります。

 また40数年前上京したとき、勉強机代わりのちゃぶ台を買おうと近所の商店街をあたったときの記憶では、方形のちゃぶ台は合板のものなら、中古なら数百円からあり、選び放題でした。それに比べ、円形は値段の桁がまるでちがっていました。

 そして一番の理由は、子供のとき、あまり見ることがなかったからです。
 ぼくの出身の秋田ではちゃぶ台とは言わず、飯台と呼ばれ、大家族中心社会だったので、大きなものがどこの家でも置かれていました。
 しかしそれは方形で、円いちゃぶ台はやたらに見かけるものではありませんでした。

 つまり、ちゃぶ台はコストパフォーマンスにすぐれた方形が主流で、円形が映像世界で多用されるのは、ちょっと洒落た感じに映るせいではないかと推察しています。
# by arihideharu | 2016-05-27 11:02 | 暮らし | Comments(0)
忍者が背負う刀
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(前回座蒲団続き)時代考証的いい加減さなら、ぼくもちょくちょくやっています。
 例えば忍者の背負う刀の位置です。

 時代考証家の名和弓雄さんは、刀を背負う場合、柄が左肩にくるのが正しいと書いています。
 子供のころ毎日忍者ごっこをした身のぼくにしてみれば、この一文を目にしたとき、相当ショックを受けました。早速試してみたのは勿論です。まだ若かったころです。
 
 まず左肩に背負い抜いてみました。楽にあっさり抜けます。これには相当驚きました。ただ、腕が顔をジャマする欠点があります。
 次に右肩に背負い抜いてみます。これには少しこつがあります。それは左手で鞘を持ち、抜くと同時に下へ引いてやるのです。
 この方法は佐々木小次郎のような物干し竿は難しいとしても、そこそこの長さの刀ならさっと抜けます。
 この一文を書くにあたり、久しぶりにやってみました。ところが、不覚にも躰が堅くなり、腕が背中に回りません。したがって、実証できませんでした。
 
 ただ、ぼくのチャンバラごっこの経験から、刀を背おった場合、抜くことが出来ても、丹下左膳同様、納めることがなかなか出来ません。しかも動き回るに、しごくジャマです。
 床下や天井裏に潜り込むには、躰との一体感がありません。
 チャンバラ小僧の立場からいえば、白土三平のカムイ式に小太刀を帯の後ろに指すのが一番合理的だったと思います。
  
 実は、このことは名和さんも指摘しています。
 つまり忍者は刀を背中ではなく腰に指し、時に応じ差し位置を変えていたというのです。
 したがってぼくの結論では、忍者が刀を背負う姿はフィクションで、右肩でも左肩でもどちらでもイイと思っています。
# by arihideharu | 2016-04-28 05:17 | 挿絵 | Comments(0)
座蒲団
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 座蒲団が普及するのは明治以降とされています。
 これについて時代考証家の林美一さんが面白いことを書いています。
 テレビ時代劇の撮影現場に林さんは珍しく呼ばれます。そこで時代考証家として、座蒲団の不都合を指摘し、撤去させます。
 ところが日をおいて、再び現場を見渡すと、座蒲団がまた敷かれています。そんなことが何度か繰り返します。
 観察した結果、撮影所のスタッフには座蒲団は敷くものだという意識が習わしのようにしみついていて、簡単に直せるものでないことを悟ります。

 また、どこで読んだのかは忘れましたが、時代劇が沢山作られていた時代、御大とかスターと呼ばれる役者が座ろうとすると、休憩時でも撮影時でもどこからともなく取り巻きが、座蒲団をさっと尻の下に差し出したというものです。
 ぼくなどは、市川右太衛門あたりの顔を浮かべ、思わず吹き出してしまう話です。

 いずれにしろ、芸能の現場では時代考証など、うっとしいものだったのに違いありません。
# by arihideharu | 2016-04-23 05:18 | 挿絵 | Comments(0)
作品展を終えて
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19日で終了した作品展は、おかげさまで多くの様々な方がお越し下さいました。
ここに感謝を申し上げます。
世の中には絵を観たり小説を読むことを喜びにし、また支えに生きている方が、大勢いらっしゃることを学びました。
これからはおいでになった方々のお気持ちを大事にしながら、画業に励みたいと心を新たにいたしました。
ありがとうございました。

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# by arihideharu | 2016-04-21 06:56 | | Comments(0)
二人展から
 
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 二人展がスタートいたしました。
 初日様々な方々がいらっしゃいました。
 ありがとうございます。
 心より御礼申し上げます。

 その中でも『うめ婆行状記』の反響が大きく、うめ婆に会えると思い会場にお越しになる遠方からのお客様もいらっしゃいました。
 その方は老齢の一人暮らしの女性で、新刊本に連載時の切り抜いた挿絵を貼り、撫でるように読んでいる様子がうかがえました。
 
 改めて宇江佐さんのご冥福を祈り、感謝をささげたいと思います。
# by arihideharu | 2016-04-11 08:10 | | Comments(1)