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わくわく挿絵帖
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初笑い
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 明けまして、おめでとうございます。本年が良き年になることをお祈り申し上げます。

 歴史小説家の宮本昌孝さんから届いた年賀状には、富士山の絵の下にこう書いてありました。
 
 歴女(レキジョ)ブームがつづいて、拙作にもハマる女性読者が日本中にあふれて、なんて空夢を見つつ….
 
 ぼくには無数の女性に追われて、悲鳴を上げながら倒れ込んでいく宮本さんの姿が、バスター・キートンのような動きで浮かび上がりました。

 これがぼくの初笑いです。
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# by arihideharu | 2010-01-01 22:17 | 暮らし | Comments(0)
深夜ラジオ
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 仕事を始めるとラジオをつけます。明け方まで仕事をすることが多いので、昔の受験生のように深夜放送を聞くことになります。しかし、自分好みの番組というのは、いつの時代も必ずしも多いわけではありません。
 
 いま一番のご贔屓は伊集院光の番組です。思わず惹き込まれてしまいます。民放の深夜ラジオの本道は、フレッシュで刺激的な情報と少しアナーキーな笑いということになるのでしょうか。それでいて品と知性がないと、長くは聞き続けられないように思います。ぼくが関西系のお笑いが肌に合わないのは、このことと関係があるのかも知れません。
 
 民放に面白い番組がない場合は、クオリティが一定なNHKを聞くことになります。NHKの深夜放送では話題は古いが、初めて聞く話やら懐かしい話題やらが沢山あるので、結局は一番聞いているかもしれません。

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# by arihideharu | 2009-12-25 21:44 | 挿絵 | Comments(0)
お天気おねえさんに何があったのでしょうか?
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数多いお天気おねえさんの中でも、我が家では断然NHKのおねえさんが人気です。2年ほど前から、ぼくがその面白さに注目し始めたからです。おねえさんが画面に登場すると、近くにいる者を手招きして、一緒に観るという習慣になったほどです。

 その面白さとは…。

 テレビ画面向かって右端に立つおねえさんは、正面を見据えています。このとき、真っ直ぐに立っているはずのおねえさんの体の中心線が、ゆるやかなS字になっているのです。つまり、小首をかすかに傾げ、正面から見る背筋がわずかに弧を描いているのです。

 この体のゆがみが、天気図を見ながら動作するたびに、ねじれも加わって見る者に奇妙な感覚を電流のように伝えてくるのです。

 そして極め付きは、天気解説が終わったあと…。お辞儀をして締めくくるのですが、そのお辞儀の動作と終えたあとのポーズ(残心)が、我々にさらに強い電流を流してきます。

 見事なゆがみとねじれの美です。

 ところがです。このごろ、今年の夏時分からかと思うのですが、このゆがみとねじれの美が影をひそめてきたのです。左右対称に近づいてきているのです。これは明らかな事件です。

 お天気おねえさんに何があったのでしょうか?

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# by arihideharu | 2009-12-21 02:12 | 暮らし | Comments(0)
少年雑誌の付録
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 少し前、小学館の子供雑誌が廃刊になったというニュースが流れました。そこで懐かしく思い出したことがあります。

 ぼくもご多分に洩れず子供の頃、そういった雑誌のファンでした。多くの子供たちがそうであったように、勿論付録が目当てです。

 その中で、忘れられない付録がひとつあります。それは地球儀です。少年のぼくは雑誌という平べったいものの中に、地球儀という立体的なものが入ってしまうことが、堪らなく不思議に思ったのです。

 付録の封を切ると徐々に謎が解けていきました。

 袋の中には、ママゴトのお椀のような灰色のプラスチックの半球が、2つ重ねてありました。成る程と思いながら、ぼくは早速セメダインでその半球を、ひとつに貼り合わせました。球の出来上がりです。ここまでは納得です。

 次に折られた紙がありました。拡げると世界地図が印刷されてあります。点線に沿って切る、という指示があります。恐る恐る切りました。

 するとスイカを食べ終わったあとの皮のような形に、紙が多数に分かれました。後は球体に付けられた印に合わせて、その薄紙を丁寧にノリで貼っていくだけ…。紙が乾くのを待つのももどかしく台座に付けると、小さく貧弱な地球儀があっけなく出来上がりました。

 これは重大な事件に思えました。つまり、1枚の紙から地球儀という立体が出来るということが…。

 このとき子供の世界から別の世界に、急に連れて行かれたような気分に僕は襲われました。多分、小学校2・3年の頃だったと思います。

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# by arihideharu | 2009-12-20 20:00 | 思い出 | Comments(0)
絵描きになりたいと思ったとき
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 子供の頃、寝ていた部屋に二曲の枕屏風が立て掛けてありました。その屏風には北斎や広重の風景版画が貼られていて、僕は寝る前にその絵を覗き込むのが日課となっていました。

 絵の中には総てが描かれていました。人物、草木、動物あらゆるものが簡素な線と少ない色で表現されています。それは魔法を見ているようでした。

 例えば空から青のグラデーションを下ろしてくれば画面は昼になり、地平線から赤色を上げて行けば、そこは夕暮れになります。そして、その色を変えれば夜にも曇り空にも見えます。また髪の毛ほどから親指までの線の太さを変化させ、そこに濃淡を加えます。すると、あらゆる形や動き、遠近までも表すことが出来ます。

 その技は見る度に驚きでした。子供は魔法使いに憧れます。ぼくは特に北斎が贔屓になりました。魔法が強力に思えたからです。僕は北斎のようになりたいと思いました。

 これが絵描きになりたいと思った、始まりかもしれません。

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# by arihideharu | 2009-12-19 20:00 | 挿絵 | Comments(0)