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わくわく挿絵帖
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谷文晁
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 谷文晁先生につきましては落語や小説に名人上手の代表として登場し、また江戸っ子の間でも小唄になるほど、人気・画料とも絶大だったことなどお噂は聞いてはいました。とはいうものの、はて江戸に君臨したこの師匠、どんな絵を描いたのか、ぼくは今まで失礼なことによく観たことがなく、こんどサントリー美術館でご開帳とのこと、妻と確かめに出かけてみることにしました。
  
 「いやー、まいりました」上手いって、こんな上手い絵描きは観たことがありません。
 大概の天才とか上手でも、かならず隙というか突っ込みどころがあるものですが、この師匠、まったくそれがありません。この絵を観たら、御大酒井抱一の絵も素人と思えるほどの上手さです。
 同じ御用絵師ベラスケスに例えるのもトンチンカンですし、さてさて起立して江戸文化に最敬礼するしかありません。
 
 百花繚乱の化政期江戸絵画の中心に谷文晁のような絶対的技量をもち、どんな絵も描けて、しかものびやかで癖がない、大人(たいじん)の風をもった師匠がいたのは大発見、嬉しいというしかありません。弟子の末席に加わるならこんな師匠のところがイイと思った次第です。
by arihideharu | 2013-08-18 01:05 | | Comments(0)
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